ラクリマ解散と WHERE THE EARTH IS ROTTING AWAY

色々ラクリマ解散について思うところはあったのですが、
中々纏まらず。
多分一応デビュー時からまともに、途中LIVE自体は離れた時期もあったのだけど、
本命と言えるぐらい金額では突っ込んだバンドで(そこか)
思い入れはそこそこあったような気がします。
9年、追っかけた時間は何だったのだろうと。
それは多分、今生き残っている同じようなファンの人達も一緒で。
学生から、社会人からワタシは結婚という時間がこの9年で流れたのです。
V系界隈もその中で変わり、多分ワタシと同じように時間がラクリマと離れて言った原因という人も多いでしょう。
何ていうか、それがラクリマの解散の本質な気がしました。
元々何度も解散の危険のあったバンドでしたが、
外目に見てると案外波の見えにくいバンドでもあり、
B-Tの様に永遠に続いていくような気がしていた、という2ちゃんでのレスを見かけたのがワタシには意外でした。
でも、LIVEに行かなかった3年程は確かにそんな印象を受けたのです。
だから近くにいなければ危うさを感じないバンドだったのは本当なのでしょう。
取りあえず、11/29のO-EASTは確保。
意外にあっさり一般で取れたのですが、一応SOLDだったようです。


WHERE THE EARTH IS ROTTING AWAY(初回限定盤)(DVD付)

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で、 WHERE THE EARTH IS ROTTING AWAY の感想。
大分聞き込んできたので、感触は変わりつつあるのですが、やはり不思議な感触。
ただ、ZEUSよりも断然聞きやすい。
ラクリマという中でHRが随分と消化された感がある。
ただ、初見だとシャムシェイド的な印象を受けるが。
多分バカテクとHRというアプローチの所為なんでしょうが。
全体的にTAKAのシャウトが減ったせいで苦しさが薄れているのかも。
ポップよりの曲はなんつーか、いい意味ではなく*1B'z的で違和感を感じないかもしれない。


7.Sweet lil' devil、10.Day by day、5.Standing on the edgeとかは前作からの引き続きという感じの王道系。
この三つはギターの音色の傾向が一緒なのだ。
1.Shuttleはイントロが凄い。
このイントロをつけたら1曲目以外はありえない。
2.Breakingはポップ。
3.HeartbreakerはまるでKISS・・・・
「もう信者もいない神さ」が自虐的だと捕らえられるかもしれないと、ブックレットでTAKAが言っていたが、
今となっては本心にしか聞こえないところが痛々しい。
初回特典のブックレットを見て思うのは、何かこんなに頭で音楽と言うかバンド音楽をやってる人達はそんなにいないんじゃないかと思うくらい、本当に音楽オタクだと再認識した。
理論も知った上で、更にグルーブだの感情だのやっている所のクレバーさがLa'crymaという音楽であったということなんだ。
4.Long distanceはさびのメロが個人的に好き。
HIROのGtが素晴らしく、いかにもHIRO曲。
6.Soulful dayはTAKAの声がド頭のAメロで余りにも不安定で、とても勿体無い。
どうにも歌えているとはいい辛く、もっと声量のあるVoで、例えば閣下とか森重とか歌うと嵌るであろう曲。
8.Back against the wallは1分強しかないという、ラクリマにとっては大変珍しい曲。
ラクリマといえばMagic Theatreとか、Zambara等のやたら長い曲を作るのが得意なのだが、
次の9.Million miles awayとの繋ぎにしか聞こえないので、違和感は無い。
でも多分変な曲(笑)
ミリオンはいかにもSHUSE曲。
ちょっとマニアックだけど、キャッチーでPOPな部分が共存していて、曲調は違えど、Sanskrit Showerと同じ傾向。
ラスト11.Fly to the moonはタイトルからしてベタだが、TAKAの詞に月が出てくることは極ありふれた事なのでそこは割愛。
多分何より不思議なのはこの曲がラストと言うことなのだ。
ラクリマというバンドはALにおいて、ラスト1曲はいかにもラストと言う壮大な曲を持ってくる傾向がある。
&Uは違うけど。*2
アルバム全体での高揚感での〆がない。
多分4.Long distanceをもう少しアレンジして、長いのにしたらいかにもラストという部類な気がするのだが。


とにかく全体の玉粒の揃いは流石13年間という感じなのだが、この先にある未来はHRじゃない気がした。
まあ、ラクリマが存続していたらの話なのだが。
全体的にはプログレっぽい方向に行くのかな、楽器隊はと思った。
ただラクリマってAL全体の纏まりが恐ろしくないバンドだったのに、よく考えるとDSS以降アルバムのカラーが偏光色から単色に纏まるようになった気がする。
それを行き詰まりと見るのか、メンバーの方向性が一緒になったと感じるかは、結果を見れば分かることだろう。
均一な玉は勿論一つ一つを見れば個性があるのだが、一つ一つを見る前に、大きな塊として印象が薄い。
あと、これは色んな意見があるだろうが、きっとそれは英詩が増えたのも一つの要因だ。
ラルクにおいて詞はキラキラ光る言葉の粒で、キラキラさえあれば詞はどんな言葉を使っても構わない。
Gacktにとっては言葉は武器で、強く意味を持ち、Gacktの信条や心情をダイレクトに伝える役割を果たす。
Plastic Treeにとって詞は言葉遊びの一つであり、その中に+@のモラトリアムを表現する物の様な気がする。
ラクリマにおいて、詞はTAKAの妄想から生まれる。
現実を捻じ曲げて表現するTAKAの詞は常に英詩を直訳したような言葉が並ぶ。
多分頭で考えているのが半分、TAKA的辞書の単語登録が最初からおかしい物とがあるのだが。
根本的に使い方がオカシイ日本語のニュアンスが重要なのに、英詩にするとその意味は半減してしまうのだ。
いや、カレンダーにチェックとか言われたい訳ではないのだが、その詞が曲と相俟って曲に鮮やかな色を与えていたのは確かだった。
それが方向性のグチャグチャだった要因でもあるのだろうが。
TAKAのVoは確かに下手になった。
それはもう間違いない。
擁護する気にもなれない。
そしてTAKAのラブソングは鳥肌モンだった。
否定しようも無い。
ワタシはそれでもTAKAの書く詞がLa'crymaの一部だったと思う。
今回の解散劇は引き金はどうみてもTAKAだ
しかもその理由を書いてしまえばKOJIはなんだったんだと本気で思わざるをえない内容なのだが
KOJIはKOJIで本を出し、そこでの反論がまた完全に「・・・あちゃー」な水掛け論になっており
もうどう考えても機は熟したのではなく、実がなったまま腐って、木まで腐りかけたというのが真相。
時間が、経ちすぎたのだと、私達は知ることしか出来なかったんだ。
何が良くて、何が悪くて、そんな事は意味が無くて、
ピエロみたいな結末が良かったのかと云われれば、それは否だが、
きっと腐った実でも、種は生きているのだと。
Creature CreatureでのHIROのGtをワタシは非常に楽しみなのだ
もう、あのアルバムは間違いなく名盤で、そのGtの音色がHIROにはとてもあっていると思うし、
モーリーの唄がそれに乗るかと思うと、物凄く楽しみだったりする。
所詮はバンギャ、新しいものにどんどん飛びつく。
そうしてワタシはまた上がり時を見失う。

Light&Lust(初回限定盤)

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ところでGREENの詞が最初ホモの詞だと思っていたのだが、
あれは結局何だったのだろう。
母親とかなんだろうか。

Lhasa

Lhasa

*1:洋楽パクリ的な、インスパイヤですか。

*2:ワタシはSCREAMINGで終わればいいとずっと思っているので除外